こだわりのフォアグラ

世界の珍味として有名なフォアグラ。美食の国フランスでは高級食材の代表として古代より愛されてきた食材の一つです。濃厚な風味、とろけるような食感が多くの美食家たちを魅了してきました。ルイ16世もそのうちの一人です。

多くはアヒルやガチョウ、鴨の肝臓となっています。現在においても、フランスは最大のフォアグラ生産国です。そしてその最大の輸出先は日本となっております。インフルエンザの流行によりフォアグラが入手困難となる時期もあります。一流シェフたちは上質のファオグラの確保が大変になっています。

ゆかりシェフこだわりのルージエ社のフォアグラ。

ゆかりのシェフはルージエ社以外のフォアグラは使用しません。

ルージエの歴史

1875年にカオールに創設された小さな工場は、創業後すぐに地方の高級食材が集まる場となりました。レオンス・ルージエ、次いで息子のジャン・ルージエが経営する会社の評判は次第に広まり、1950年代に入ると世界的に驚異的な展開を広げていきました。
完全を目指し生産技術や味の追求を続け、「ルージエ」ブランドはやがてフランスの美食の代名詞となったのです。今日では5大陸120カ国以上の高級レストラン、エアーケータリングでルージエの商品が使用されており、また高級食材店でも販売されています。

ペリゴール地方の中心、中世を思わせる街サルラに設立されたルージエ社は、高品質を約束できる商品開発を常に目指してきました。社名をユラリス・ガストロノミー社に変えユラリスグループの傘下に入ると、鴨の卵の孵化からフォアグラが製品になるまでの全工程を一貫して管理できるようになりました。

ユラリスグループは、ルージエブランドの参入のおかげで、僅か10年足らずでフォアグラ、鴨肉、ガチョウ肉のマーケットでトップの座に昇りつめました。鴨の生産者を700件抱え、今やフランスのフォアグラ生産量の30%をユラリスグループが占めています。ルージエブランドを持つユラリス・ガストロノミー社は、フォアグラの輸出においてもリーダー的存在で、フランスのフォアグラ輸出量の35%を占めています。

日本に初めてルージエのフォアグラが輸入されたのは1960年代のこと。昭和天皇が鄧小平を招いた晩餐会の折、当時の皇居の料理長がフォアグラとペリゴール産トリュフを使った神戸牛のトゥルヌドを作り、その料理を『トゥルヌド・ジャン・ルージエ』と命名したというエピソードがあります。

ルージエのノウハウ

ルージエのフォアグラは、自社で孵化させたフランス産のミュラール種鴨の雄のみを使用して作られています。フランス西部の空の下、広々とした屋外で飼育された鴨。飼育には、ミネラルとビタミンが豊富な100%植物性の自社生産飼料が使用されています。
鴨のフォアグラの加工品は全て、自社管理の飼育場でトウモロコシで肥育された鴨のフォアグラを原料に、ペリゴール地方の中心地サルラで生産されています。

ペリゴール地方では、フォアグラにはまずノウハウが必要だと言われています。
ペリゴール以外の場所では、これほどまでに巧みな技術を要する食材としては看做されていないでしょう。

先祖代々受け継がれる飼育技術、肥育技術のノウハウ、最高のフォアグラを触感で選別する技術、フォアグラの独特の風味を引き立たせる調理技術、これら全てを備え持ったルージエが作るフォアグラは、世界中のプロの料理人や高級食材店のレベルにかなう比類ない美味しさを誇ります。

                     ルージエ社ホームページより抜粋

フォアグラを食べて健康に⁉

フレンチパラドックスをご存知ですか?フランス人は脂肪分が多い食事を好み、ワイン、喫煙率も高いです。にもかかわらず、心臓病による死亡率が少なく南西フランスの人たちは寿命がながく健康な人が多いというデータが発表されています。フォアグラにはビタミンBが豊富に含まれ、フランス人が好むワインにはポリフェノールが豊富に含まれています。日本同様、バランスよくゆっくりと食事を楽しむスタイルが長寿の秘訣なのかもしれません。

美食の象徴であるフォアグラは、その飼育方法から非難をあびることがあります。その原因は、「ガバージュ」といって強制的に餌を胃に流し込む飼育方法にあります。

アメリカなど輸入を控える国がでるなか、フランスでは「フォアグラはフランスで保護された美食的文化遺産の一部をなす」とし大切に食文化を守っています。

時に食文化はその多様性から議論にいたることがあります。日本のある問題にも共通するところがありますね。